子どものヴァイオリン教育について
- yoshu82
- 1月22日
- 読了時間: 3分
更新日:1月23日
ヴァイオリンの上達と、子どもの「光る部分」について
ヴァイオリンは、ピアノと並んで小さなお子様が始めることの多い楽器です。
私もこれまで、3歳前後から多くのお子様を指導してきました。
技術的なお話をすると、特に左手の使い方などは、高度な上達を目指すのであれば、筋肉の発達の面からも「5歳くらいまで」には始めておきたいところ。これはいわば、ヴァイオリン界ではよく知られた「身体的なリミット」かもしれません。
しかし、実はそれ以上に、上達やその後の音楽人生に大きな影響を与えるものがあります。
それは、小さな子どもの「心」と、それを見守り育てる「大人」との関係です。
「当たり前のことでは?」と思われるかもしれませんが、具体的にどういうことか。意外とここは、曖昧に語られがちな部分でもあります。
どんな子にも必ず「光る部分」がある
数十人もの小さなお子様を見てきて、確信している共通点が一つあります。
それは、どんな子にも必ず、その子にしかない「光る部分」があるということです。
「この子は、ここの感覚がすごいな」
「この音の出し方は素晴らしいな」
どんな子にも、必ず一つはキラリと輝く才能の種があります。
一方で、どれほど優秀で練習熱心な子、コンクールで日本一になるような子であっても、必ずこちらを困らせる「欠点」や「癖」を持っています。それは技術的なものだけでなく、性格的なものも含めてです。
つまり、どこをとっても完璧な「真ん丸」な子なんて、一人もいないのです。
「いいとこ取り」ではなく「どちらも忘れない」こと
よく「欧米は長所を伸ばす教育、日本は短所を失くす教育」と言われます。しかし、私はどちらも極端で、少し違うのではないかと考えてきました。
大切にしたいのは、次の2つの視点です。
• どんなに課題を克服するために厳しくしても、その子の「良い部分」を常に尊重すること。
• その子の「良い部分」をどれほど大切にしていても、課題からは目を逸らさず執念深くフォローすること。
これが、長年指導してきた中で私が行き着いた一つの答えです。
瞳の輝きを失わせないために
残念ながら過去には、レッスンやご家庭での練習を通じて、その子が元々持っていた「輝く目」や「明るい音色」が、どんどんくすんでいく場面も見てきました。気がつくと、あんなに素敵だった長所がどこにも見当たらなくなってしまう。これは、教える側としての大きな反省でもあります。
お子様への愛ゆえに、つい厳しくなりすぎて、ヴァイオリンとの関係を難しくしてしまう親御さんもいらっしゃいます。私自身も、気を引き締めなければそうなりそうな瞬間があります。
だからこそ、「この子が最初から持っている輝きを、どう生かすか」。
そこから絶対に目を離さないことが、何より重要なのだと思うのです。
どんなに叱られても自分の音楽を貫くタフな子も稀にいますが、それも一つの才能。
どの子にも欠点があり、どの子にも目を引く魅力がどこかにあります。
そう思うと、大人も少し柔らかな気持ちで子どもに向き合えるのではないでしょうか。
そんな風に見守っているうちに、あっという間に上達し、成長していくのが子どもの凄さですね。

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